日系とこんなに違う!外資系金融機関での働き方

勤務時間は自由。生産性がすべて。

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金融業界では出社時刻は8時頃(前場までに準備できるように)という方が多いと思いますが、外資系金融機関では勤務時間の拘束は緩かったです。もちろん日本市場の取引に関連する人は東証のスケジュールに左右されますが。

私の在籍していた会社ではM&Aの人や、夕方の決済、海外と一緒に開発してる人など、いろんな職種の方が自由に働いている印象でした。そもそも、タイムカードなどによる勤怠時間管理がなかったです。必要なときに出社し、仕事が終わればとっとと帰る。

労働時間が長くても短くても、誰も気にしません。休みも自由です。有給が取りにくい…みたいな話は聞いたことないですね。16時頃にエスプレッソ飲んでそのまま帰ってしまう外国人もいました。

 

ただ、それだけの生産性が求められるので、逆に、所定の時間帯にオフィスにいるだけで給料がもらえる日系企業がうらやましいです。

実際、私にとっては自由な職場でしたが「毎日タクシー帰り」とか「忙しすぎてハゲた」みたいな話もよく聞きました。5時に飲みに行って8時から米国と会議することもありました。自由ということは、朝の5時に出社して23時に帰るのも自由ということなんですね。

 

手ぶらで出社する人が多い

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エレベータ乗るたびに思ってたのですが、カバンを持っていない人が多いです。定期と社員証とマネークリップがあればいい。というか、書類等の持ち出しは厳禁ですから、そもそもカバンは不要なのです。小銭や目薬、ハンドクリーム、香水etcは全部デスクに入れておけばいいですし。

急に出かけなきゃいけないときは上司のオフィスからカバンを拝借していました。

 

余談ですが、退職者のデスクを漁るとけっこうお金が出てくるらしく総務の人はいつもビックリするそうです。特に外国人は日本のキャッシュなんてどうでもいいんでしょうね。年末に掃除をしていたときにオバチャンから聞いた話です。笑

 

食事で悩まない

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「ランチを楽しもう」みたいな雰囲気が皆無でした。もちろん美味しいお店を開拓している人もいましたが。近場の蕎麦屋で済ませる人、惣菜屋でサラダを買う人、人それぞれなのですが、とにかく悩まない。悩んだり行列に並ぶのは非効率。

 

私の同僚は「朝はスタバ」と決めているので、毎朝ラテとマフィンを買ってきています。上司のランチはいつも秘書が買ってくるのですが、いつも近所の弁当屋の日替わり弁当。毎日同じで気が変にならないのかと、初めの頃は不思議に思っていました。

僕は牛丼と蕎麦と海鮮丼をルーティンで回してます。食費を制限しているので、ワンコインで済ませるようにしてます。栄養は野菜のスムージーで補えている…かな。ランチタイムに外に出ると、楽しそうな日系企業の人たちを見かけて羨ましく思うこともあります。

 

 

服で悩まない

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みんないいスーツを着ていますが、2,3着の着回しです。「とりあえずブルックスブラザーズ」という人も少なくない。ずっとそれを愛用する。たぶん悩むのが面倒だからです。マウス使うな!ショートカットキーを身体に覚えさせろ!という雰囲気のせいか、無駄なことを排除したくなるんですよね。無駄を楽しむ余裕がないとも言えます。

服や靴のサイズはメーカーによって違うので、いちいち寸法を測ったり試着するのが面倒。だったら愛用メーカー・テーラーを決めてしまえばいい。

 

上司はお気に入りのシャツを見つけたとき、1度に10枚買って「もうこれしか着ない」と決めたそうです。ダメになってくると奥さんが同じものを補充してくれるそうです。

 

ちなみに私は、スーツは麻布、シャツは鎌倉シャツの白ボタンなし、靴はリーガル、靴下はユニクロと決めています。僕のクローゼットを見ると、同じシャツと同じ靴下がバーっと並んでます。スーツは色が違うだけで形はぜんぶ同じ。

コスパとかグレードはどうでもよくて、無駄な選択肢を減らして脳みそのメモリを空けたいんです。高級ブランドで揃えてもいいんですけど、若手のうちは変に目立っても仕方ないと思います。

 

そういえば、ドラマ”SUITS”の主人公もスーツはピークドラペルと決めていますね。

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会議は交渉

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ときどき日系企業の人と話していて驚くのですが、みんなノートPCを持ってぞろぞろと会議室に入りますよね。そしてホワイトボードに書いて写メで済ませる。

 

外資系金融機関では、紙の資料をベースに会議をします。PCは書記の人しか使ってません。なぜなら、会議とは交渉の場だからです。

全員が「こうしたい」という思いで資料を携えて参加しています。自分の意見を通すことがゴールだからです。そのため、相談やブレストといった「話し合い」はあまりありません。

そもそもノートPC持ってなかったり、仮想化されてるから会議室にあるPCで良い、という要因もあります。いずれにしても、会議のやり方は日系とかなり違います。

 

以前、日本の企業と会議していたときに驚いたことがありました。会議中にある人がふと思いつき、ウェブサイトをみんなで見てみようということになったのです。

PCをスクリーンに映し、みんなでひたすらネットサーフィンする様をずっと見ていました。(え…この時間なんなの!?)

とても苦痛でした。初めからちゃんと用意しとけよ!着地点を考えておいて、必要なマテリアルを揃えてから会議に参加するのは当たり前だと思います。

 

以上、外資金融での働き方でした。よく言われるんですが、ドラマ”SUITS”の世界観と似ています。