経済不安の今、金融マンにおすすめの7冊

久しぶりにブログ更新。いま読むべきオススメの本をご紹介する。

こんな時代だからこそ、世界のマネーの動きには敏感でいたい。こんなに楽しい世界はないからね。金融の面白さがわからないという方はぜひ紹介する本を手にとってみてほしい。

  

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巨大銀行のカルテ リーマンショック後の欧米金融機関にみる銀行の未来

巨大銀行のカルテ リーマンショック後の欧米金融機関にみる銀行の未来

  • 作者:若奈 さとみ
  • 発売日: 2019/09/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

リーマンショック後の欧米金融機関についてまとめられた書籍。着目すべきはドイツ銀行の衰退とBNPパリバの隆盛がわかりやすくまとめられていることだろう。

また、その流れから米系金融機関についてもまとめられており、現在の各社のポジションを確認することができる。リーマンショックにより変化する各社を理解できる良書。わかりやすくまとまった素晴らしい一冊だ。

 

定期的にジム・ロジャーズを摂取しよう

危機の時代 伝説の投資家が語る経済とマネーの未来

危機の時代 伝説の投資家が語る経済とマネーの未来

 

 ジム・ロジャーズといえば、世界バイク紀行。読み物として面白く、金融に興味をもった学生時代を思い出す。その本はもうかなり古いのでオススメはできないのだが、ジムの発言は相変わらず切れ味が鋭い。日経新聞のアナリストコメントばかり読んでいるとモヤモヤする、という方はぜひ定期的にジムの発言をチェックしよう。

 

 

不況でも儲かるヤツがいる!

金融危機で儲ける人間もいる。有名な例は、映画「マネー・ショート」で知られるマイケル・バーニーだろうか。

本書は、さらに儲けた人物、ジョン・ポールソンにフォーカスした一冊だ。その手法は今では再現性が低いと思われるが、不況時にも勝てるという希望が持てるということが金融マンに希望を与えてくれる。複雑なドラマとしてのマネー・ショートよりも専門的かつ読みやすい。

 

アジア通貨危機からリーマンショックまでの苦しみを綴る

回顧録といえばベン・バーナンキアラン・グリーンスパンポール・ボルカー、元財務官 篠原尚之などの書籍があるが、私が推したいのはティモシー・ガイトナー

人によっては「オレ頑張ったアピール」に見えるかもしれないが、自分の仕事ぶりを丁寧に解説しているといえる。他の回顧録は読者の目を気にしすぎていて曖昧な書きぶりが多いが、ガイトナーはズバッと書いているので理解しやすい。ウォーレン・バフェットも絶賛している。教材としておすすめできる一冊。

 

長沼先生は天才です。

現代経済学の直観的方法

現代経済学の直観的方法

 

 経済の基礎を学ぶならこの一冊。長沼 伸一郎といえば数学の名著で知られるが、あのわかりやすい書きぶりのまま現代経済を記したのが本書だ。通貨やマクロの本質に迫る。ファイナンスに関係ない人たちの間でもかなりバズっていた。

 

MMTは必須科目

MMT現代貨幣理論入門

MMT現代貨幣理論入門

 

読んでない人はいないよね?というくらい重要な一冊。金融業界・アカデミックともに白い目を向けられているMMTだが、どうしても無視できない理論。特に最近の財政施策は、今までにない大胆なバラマキ。MMTを知らずに語ることはできないだろう。やや複雑な理論であるため、ネット記事だけで学ぶことは難しい。書籍を通して学ぶ必要がある。

 

米中もし戦わば

金融業界の人間であれば、世界情勢にも注意を払わなければならない。中でも、米中情勢はインパクトが大きい。この本では米中の戦略・考え方がよく理解できる。なぜトランプはあそこまで中国を批判するのか、中国は今どのような準備を進めているのか。戦争という最悪のシナリオについて、まったく考慮していないバンカーはいないだろう。米国ではかなり注目を浴びた書籍だ。