リモート時代に考え直す、オンライン面接のコツ
Zoomなどでの面接におけるコツなどをご説明します。私は会社役員ですので、最終面接を想定して書いています。
見た目は大切なのか?
面接において大切なのは何を語るかであり、見た目は関係ない―そう思っている人は多いし私も基本的には同意だ。しかし、見た目にすらこだわれない人が転職先で活躍できるかは疑問である。
トップセールスは女優ミラーを使うし、腕のいいエンジニアはカメラの音質やマイクの音質にこだわっているものだ。
「カフェで面接」はNG
さて、これからいくつかのリモート面接のコツを紹介するが、その前に絶対ダメなことにも触れておこう。
まずは、カフェやファミレスで面接に参加するケースが挙げられる。候補者としてはいろいろ事情があるのかもしれないが、少なくとも当社では100%不合格である。
当社では、カフェなどで勤務する場合「スクリーンが覗かれてはいけない」「コールの際にクライアントの社名を言ってはいけない」といったいくつかのルールを設けている。要するに、機密保持のコードオブコンダクトである。
面接では少なからず重要事項に触れざるを得ないわけだが、パブリックスペースでそんなことをするのはプロ失格であり、言語道断で不合格。
イヤホンを使って
次にどうにかしてほしいのが音の問題である。イントロで「見た目」に触れたがそれは二の次。どうしても回線の調子が悪い場合は画像をオフにすることもあるし、大切なのは会話である。音が聞こえなければ話にならない。弊社ではコールセンター用の音質のいいイヤホン/ヘッドセットを社員に配布している。カメラは配布しないけど。それくらい、音質は大切なのだ。
音という観点でも、ファミレスやカフェなどガヤガヤした環境は最悪だ。面接でよくあるシチュエーションは、コワーキングスペースや貸会議室の半個室とか、窓全開の家での生活音や騒音が聞こえるケースだ。できるだけ密閉空間を作って欲しいし、マイクを使うのがベターだろう。
論外だと思うのはイヤホン/ヘッドホンを使わない人だ。候補者のPCのスピーカーから音が鳴るので面接官の音がハウリングするのである。候補者は気にならないだろうが、面接官にとっては実に不快だ。
目くじら立てるほどのことではないかもしれないが、デリカシーのない人は仕事ができないだろうと容易に想像できる。
背景は口よりも物を言う
さあ、ようやく「見た目」の話である。当社には金髪の社員もいるし、見た目は自由である。なので、そんなに外見は気にしないようにしている。タンクトップなどは勘弁してほしいが。
気になるのは、背景だ。多くの人がバーチャル背景を使わない。ZoomにしろGoogle Meetにしろ、企業側が用意するものだし、候補者は個人アカウントから参加するので設定がデフォルトなのだ。
そうすると、部屋が丸見えである。きれいならいいのだけど、個人的には2人に1人は「なんか気になる」。極端な例だが、過去にこんな人に遭遇した。
部屋干しの洗濯物をぶら下げたままの人、壁に穴が空いてる人、寝転がってる恋人が写り込んでいる人、18禁なものが写り込んでいる人、、
そういうときはバーチャル背景を使ってください。。。
オンライン面接のコツ
最後に、オンライン面接におけるいくつかのコツを紹介しよう。
①あなたから先に挨拶すること
ちゃんと接続できてるか?と気になる気持ちもわかるが、相手から促されるのを待ってはいけない。自分から先に挨拶すること。
②使い古しのアイスブレイクは避ける
「御社はリモートワークなんですか?」「その背景素敵ですね」などはもう聞き飽きた。やめて。
③3分前からテスト
面接開始時間になってから参加するのでは遅刻。事前に参加してデバイスの設定や画面での見え方などをテストしよう。いつもよりも広角で写っていたり、逆光やオートフォーカスの感じがアプリによって違うときもある。
④「聞こえない」と言う勇気
たまたま接続が悪かったり、複数名が同時にしゃべると聞こえないことがある。そんなときは有耶無耶にせず、きちんと聞き直そう。
⑤相手の表情を見ろ
ビデオ会議では、意外と相手の顔をちゃんと見ていない。面接官の一人が凄まじいしかめっ面をしていても気づかない人もいる。相手の表情がよく見えるようにスクリーンサイズを調整しよう。
⑥会話ではなくプレゼン
オンライン面接では、聞き手に回ってはいけない。たまに、全然話しが盛り上がらないことがあるが、大抵の場合、候補者がおとなしいのだ。オフラインと違って、沈黙はかなり気まずいものだ。面接官の話を遮って喋るくらいの人のほうが印象に残る。会話ではなく、あなたのプレゼンだと思って臨んだほうがいいだろう。
⑦メモは必須!
オンラインの会話はミスコミュニケーションが多い。今まで以上にきちんとメモを取ることが重要になっています。なのでメモを取っている方はポイントが高いです。
このままお客様に会わせられるか?
いろいろ述べましたが、最後に端的な採用指標をお伝えしたいと思います。「このままお客様に会わせられるか?」です。例えば、採用担当が面接に合格させるべきか悩んでいるようであれば、私は「そのままお客様の前に出せるか?」と問いかけます。
お客様がゆるいなら、候補者も多少ゆるくていいのです。しかしお客様が落合陽一氏みたいな人ばかりであれば、候補者もそうあってほしいのです。
リモート面接は効率がいいので、今後も生き残り続けるでしょう。転職をお考えの方は、ぜひ環境や受け答えを見直してみましょう。