留学せずに外資系に入社した僕の英語勉強法
留学経験ゼロの外資金融マンの勉強方法について書きます。ちなみに勉強期間は半年くらいでした。短期集中。ていうか、例えば半年もスポーツ習えば試合に出れるレベルになるでしょ?英語も同じじゃない?僕はそういう考え。
英文レジュメとか面接の話はさておき、どうやって英語を身につけたのか書いてみます。あんまり参考にならないかもしれないけど。。
資格は完全に無視
まず、英検やTOEICは目標にしなかったです。資格をとっても英語はできるようにならないし。だいたい、かけるコストと成果が見合わないじゃん?
コスト効率が悪く、意味のない資格。
外資を目指す上で履歴書が気になるところだけど、こういうときこそ選択と集中。徹底的にアンチTOEICのスタンスをとることにした。
英会話教室も行かなかった
英会話教室の体験レッスンに参加してみたけど、結局通うことはなかったです。
日本人同士でディスカッションしたり、外国人の先生とお喋りすることでは「自分の求める英語力」が得られるイメージが湧かなかったから。
例えば、 problem solving sklills (問題解決能力)というフレーズを教わっても、それをビジネスで使えるかっていうと、、、うーん。
面接で「私は問題解決能力があります」なんて言ったら cross fire を浴びるのが目に見えるでしょ。
勉強はもっぱら「独り言」
結局僕は、「独り言」で英語を勉強することにした。自分で質問を考え、答える。例えばこんな質問にあなたは答えられるだろうか。
What was your biggest failure?(あなたの一番の失敗は?)
意外と答えられない。中学英語さえ出てこない。ひねり出した言葉は薄っぺらい。
そんな感じでなんとなく『独り言英会話』にハマり、毎晩家にかえると独り言を喋りまくっていたわけです。
でもこれが効果てきめん。
一週間もすると自分の考えが整理できて、簡単な面接なら受け答えできる自信が湧いてきた(←今思えば調子に乗りすぎなんだけど)
Netflixで英語のスイッチを入れる
晩御飯の間、Netflixを見ることにしました。でもNetflixで英語を勉強するのはちょっと難しい。なので、Netflixはあくまでも「スイッチを入れるためのもの」と考えた。
英語の雰囲気を身につけるのが目的。セリフを覚える必要はない。ストーリーを理解する必要さえない。だから英語音声&英語字幕。むしろ字幕なしでもいい。
それで面白いのかって? 面白さを求めてる時点でそいつは目的を見失ってると思う。
ビジネス英語の本を「聞く」
さすがにインプットが少なすぎるので、本を何冊か買いましたね。僕のとはちょっと内容違うかもだけど、例えばこれとかこれとか。
NHK CD BOOK 入門ビジネス英語 10億人に通じる! やさしいビジネス英会話 (語学シリーズ)
- 作者: 柴田真一
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2016/02/15
- メディア: ムック
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[音声DL付]キクタン英会話【オフィス編】 キクタン英会話シリーズ
- 作者: 一杉武史
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 2014/08/21
- メディア: Kindle版
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でも本はほとんど読んでいない。付属のCDを聞いただけです。マジで。
教科書的な英語は独り言やNetflixでは学べないから、このCDが唯一のインプットでした。だから結構集中して聞いてたと思う。
むしろ、耳に集中するために本は捨てた。どーせ読まないし。聞き取れない単語があっても気合で聞き取るしかない。笑
英語力の成長過程
1週間で自己紹介ができるようになる。
自分のことだけで2時間くらい独り言してたことも。。
1ヶ月で基本的な面接の受け答えができるようになる。
洋楽のラップが聞き取れて驚く。
3ヶ月で「面接でウケそうな話」ができるようになる。
TEDが字幕なしで見れる。映画は無理。
英語力よりもスキルが重視されたのでなんとも。
6ヶ月目、米系大手IT企業外人幹部と面接。合格。
たまたま外人幹部が来日してて面接。英語力よりも話の中身が大事だと痛感する。
米系IT企業と条件交渉をしつつ、外資金融へチャレンジして今に至る。
僕のキャリアはさておき、言いたいことは、半年も集中すれば面接に合格する程度の英語力は身につくということだ。
まとめ
無駄を削ぎ落として、大切な要素に集中する。それだけ。
ちなみに僕はスポーツやプログラミング、金融についても同じようなアプローチで学んできた。達人にはなれないが、会社に入社する程度のスキルは簡単に身に着けられる。
外資に入るために英語は大きな壁に思えるかもしれないが、案外大したことはない。
TOEICの勉強なんてやめて、聞く量・話す量を増やそう。英語を自分の"言葉"にしよう。
CD3枚付 英語で話す力。141のサンプル・スピーチで鍛える!
- 作者: 長尾和夫,アンディー・バーガー
- 出版社/メーカー: 三修社
- 発売日: 2016/03/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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金融業界に入社することになったら考えておきたいキャリアの話
金融業界に入社することになった新入社員・中途入社のみなさん。おめでとうございます。他業種の経験があるから言えるのですが、この世界は案外イージーです。ぜひ年収一千万でも目指してのんびり頑張ってください。
さて、今回は金融業界でのキャリアビルディングについてお話したいと思います。
年収1,000万円と幸せについて
早速ですが「年収一千万円」って興味ありませんか? それはひとつのステータスだし、大手金融機関なら誰もが辿り着くことのできるゴールです。
でもはっきり言っておきますが、給料と幸せは関係ありません。物質的な幸せがどうのこうのって話じゃなくて。
無能でも高給取りになることは可能だからです。
それを痛感するのが金融業界。
言い換えると、金融業界では頑張っても給料に繋がらないことが多々あるのです。なのに無能な上司は高給取り。この虚しさは金融業界特有のものだと思います。
でも大丈夫。あなたもダークサイドに堕ちれば、給料は簡単に上がるでしょう。そしてふと思うのです。幸せとは何なのかと。
転職について
基本的に他業種に転職することが難しいです。むしろ、保険から銀行へのジョブチェンジさえ難しいです。他業種に転職するとしたら100%ファイナンス系の職種に就くことになります。それほど応用が効かない仕事なのです。
ときどき「クリエイティブ系」の仕事に憧れている人や「起業家タイプ」の人を見かけますが、そういう人は最初から金融業界に来てはいけません。
また、営業の人は一生営業です。分析系(アナリスト)や管理系(オペレーション)の人はちょこちょこ異動してるみたいですけど、営業は営業です。スーパーセールスパーソンを目指す以外に道はありません。
ワークライフバランスについて
金融は最も働きやすい業界のひとつです。業界全体が15時に締まり、17時には帰るという常識を持っています。某証券がブラックだとか話題になってますが、IT業界の地獄を経験した私からすると、大手も地方も金融の人は帰るのが早いです。
また、有給も必須です。金融はルールが厳しいので有給も「取らなければいけない」。これはすごくいいことだと思います。
みんなが休むから、休みやすい。お盆や年末年始は連休も申請しやすい。
さらに、平均年齢が高い。だから育児などにも理解があり、ママさんにも働きやすい。その分、若手が働け的な年功序列もまた事実ですが…。
出世について
外資では、若くして出世し年収3,000万というのもザラです。
日系だと年功序列があるようですね。某社では、入社5年目まではどんなに頑張ってもほぼ同じ給料なのだとか。
でもまぁ、出世する人って似ています。飲酒・喫煙・ギャンブル・スポーツ、なんでもできる人。人付き合いが上手なことが必須です。
優秀なだけじゃダメです。ベロンベロンに酔っ払っても翌日7時前に出社し、資料を準備して待っているような人間が出世するのです。
外資・海外支社について
日系金融に就職した人は外資に転職することができません。外資から日系に行くのは超簡単なのですが。なので、どんなにメガバンクで頑張っても一生モルガンスタンレーに入社することはありません。
外資に転職するただひとつの方法は、海外支社・支店での勤務です。なので外資へのステップアップを考えるなら、若いうちから海外支店を希望し、海外での実務経験を積むのが一番の近道です。
勉強しろ
チャンスはたくさんあります。例えばFinTech。これは年配の人にはわからないから若手こそチャンスを掴むべき。
ほかにも、新たな法規制など。とりあえず新しいものはジジババにはわからないのでしょう。マイナンバーとかeタックスとか。国際関係の法規制もたくさんあります。
そして中国語・英語です。世界的にGO CHINAなので、中国語はかなり重宝されます。もちろん英語でもビジネスはできますが、相手の懐に入り込んでいくなら現地の言葉が一番です。
▼生きた金融英語
▼事例が豊富だし、日本では得られない情報が多い
とりあえず頑張れ。
2017年、日本株について知っておきたい基礎知識
以前、このようなエントリがあり話題になりました。
一般投資家は日本株を買うべきではないという主旨です。その理由として、意味不明な株主優待制度、投資家への配慮に欠ける税制、市場の小ささ、日銀の介入を挙げています。
本当にその通りなんですけど、違う見方もあるかなぁと思いました。実際に金融業界に身を置く人間の感想を書いてみたいと思います。
あくまでも個人的な見解だし、「そーゆー見方もあるのね」くらいに読んでもらえれば幸い。
日本株の特性
金融商品の性格と言ったりするんですが、株にも傾向があります。一般的に、日本株は世界の景気の影響を受けやすい性格があると言われています。
外人も”JapanはSensitiveだ”と言います。よく言うのが”export-sensitive”で、輸出が多いので為替に敏感てことです。
海外株は純粋に企業の業績を重視しますが、日本株は世界の政治・経済のアオリを受けやすいのです。
それってすごくダイナミックじゃないですか?そりゃあみんな経済新聞を読むよね。
日本株を避ける理由
2016はBREXITと米大統領選がありました。そして不安と希望が向かった先は、Sensitiveな日本市場。面白いことに、欧米の政治に一番反応するのは日本株なのです。(為替も)
むしろ海外株は政治との相関が薄いことで知られています。
例えば米国債の金利が変われば米債券市場には影響しますが、米株には影響しません。なのに。遠く離れた日本の株式市場が影響を受けるのです。
これをオカシイと言っても仕方なくて、プレーヤーはみんなそういう認識でこのマーケットで勝負しているのです。
となると、マネーが集中してプライスが上がるときは上がり、下がるときは下がる。
それが日本株なのです。これをリスクと見る人が多いみたいですけど、それだけチャンスもあると思います。
とりあえず上がる日本株
とはいえ、世界中の政治不安は尽きません。
トランプの就任は今月20日。すでに期待だけで値上がりしている銘柄が多く、今後の下落リスクにも配慮が必要。トランプは何を仕出かすだろうか。
さらに欧州も安定しない。まずは3月のオランダ総選挙。4月からはフランスが大統領選。9月にはドイツ議会選。イギリスは論外。
じゃあ中国は?今年の秋に共産党大会があります。
欧州も中国も数年に一度の大選挙が控えているってわけです。やばー。
…そんなこんなで、とりあえず日本株のポジションを取るのは当然でしょう。世界の投資家は、トランプの様子を見つつ、日本の株を買い漁っている状況です。
日本のマーケットは面白い
日本株は面白いと思います。そりゃあニューヨークやロンドンには及びません。
でも日付変更が早いだけならシドニー市場でもいいでしょうし、アジアっていう地域にこだわるなら香港やシンガポールも魅力的です。
それでも世界の東京がマネーに集まるのは、日本のマーケットが面白いからだと思います。
世界は任天堂を無視できないのです。
東芝も昨年一番値上がりした銘柄でした。
電通は問題を起こしつつも、高い評価が揺らぐことはありません。
トヨタなんかは輸出頼りのSensitiveな銘柄ですけど、高度なファイナンシングやオペレーションの整備をして為替対策をしています。
日本株はいいぞ。
2016年に読んで良かった経済本4冊(本気でオススメ)
昨年はトマ・ピケティの 21世紀の資本 が大ブレークして、2016年も引き続き格差や貧困が大きなテーマとなりました。
個人的には 「学力」の経済学 がヒット。経済本ではないけど 嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え と同じことが書いてある部分があり、めちゃめちゃ納得感がありました。
経済・金融って遠いところにあるイメージだけど、全然そんなことないんですよね。
はてさて、今回は2016年の経済本で面白かったものを選んでみたいと思います。専門書は除外。総合ビジネス書も除外。経済や金融に関係ありそうな本だけ紹介しますー。
「決め方」の経済学
「決め方」の経済学―――「みんなの意見のまとめ方」を科学する
- 作者: 坂井豊貴
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/07/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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2016年はブレグジットと大統領選があった年。「決め方の経済学」は様々な雑誌で絶賛されていましたね。今年のビジネス書ランキングでもトップに入るのでは。
でも本書が面白いのは、決め方=選挙の本じゃないってところです。
「決め方」は2種類あるのだそうです。それが「投票」と「市場」。言われてみると、確かに。市場ってみんなで「決める」メカニズムなんですよね。
個人的には、金融アルゴリズムに置き換えて読んでいくことでかなり楽しめました。同僚にもめっちゃ勧めてる本です。
金融本では学べない本質的な内容かも。超オススメ。
人口と日本経済
人口と日本経済 - 長寿、イノベーション、経済成長 (中公新書)
- 作者: 吉川洋
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2016/08/18
- メディア: 新書
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人口減少=経済衰退という短絡的な思考に喝をいれる本。
人口は減り続け、2015年には日本の人口は1億人以下になる。もはや移民を受け入れるしかないのでは…。
いやいや、それは違うでしょう。本書の主旨は、国の成長は人口ではなく生産性に起因しているということです。
言われてみればその通り。歴史を振り返っても、人口が増えた国が繁栄するのではなく、銃や蒸気や飛行機を作った国こそが繁栄するんですよね。
読みながら、「その通り!」と思ってしまう場面が多々ありました。
新書だからサクッと読めますし、これを読んでいないエコノミストは一人もいないでしょうね。人口政策について語る前に必ず読んでおきたい一冊。
行動経済学の逆襲
ダニエル・カーネマンに天才と言わしめた人物による、行動経済学の回想。ユーモアに富んでいて読んでいて面白い。
文系と理系の間で立ち位置の無かった学問が、政策に影響を与え、アカデミックの世界に認められるまでの闘いが描かれています。ちょっぴり笑える感じで。
後半からはかなり金融の話になり、仕事にも応用できる章が多々あり。
アノマリーやミスプライシングはなぜ起こるのか?そのデータだけでなくメカニズムを明らかにする。
金融政策の「誤解」
日銀やアベノミクスについて語るとき、あなたはどれだけ金融政策を理解をしているでしょうか?
世の中には日経新聞のコラムさえ読まずにリフレやQQEといった言葉を使ってそれらしく語る人が多くて辟易します。
頼むから、ちょっとくらい金融政策のことを学んでから意見してくれ。
そこでオススメしたいのが本書。日銀の中の人(元・日銀理事)が語る金融政策の本質。早川さんが書いた金融政策の本、というだけで必読。
難しそう…って感じた人には下記の記事をオススメしておきます〜
4℃について外資系金融マンが説明する
4℃がチョロイとかダサいとか、男からするとどうでもいい。男は気にしない。
しかしながら、4℃について持論を述べる女は後を絶たない。
なぜ彼女らは、貰ったこともない4℃について文句を言うのだろうか。不思議でならない。4℃のデザイナー、ヨンド氏がかわいそうである。
そんな女はさておき、今回は4℃の真実について語らなければならない。これは正直言って、書くのにかなり躊躇した内容だ。問題があればすぐに削除したい。これから書くことは、あの、その、つまり、すごく危険なことなのだ…!
ずばり言おう、この贈与はれっきとしたマネーロンダリングなのだ。4℃をもらう女はまず間違いなく闇の世界と通じていると見ていい。
スキームはこうだ ― 男は、ハナから女が換金することを予期している。女も、箱の中身をチラッと見たらすぐに換金処理を始める。そう、男と女はグルだ。つまり、男の現金は4℃の店舗でジュエリーになり、また現金化されているわけだ。男も女もグルになって、資金を洗浄しているのである。
ではなぜもっと高級なブランドではないのか?高級ブランドはマネロン対策がなされているからだ。不審な客を見ればボタンひとつで通報できるし、購入客の個人情報をしっかり控えている。マネロンのプロならそんな店には近づかないだろう。
それに、考えてみてほしい。質屋に新品のカルティエ タンクが置いてあったら怪しいではないか。でも4℃なら百個くらい並んでいでも気にも止めない。4℃の存在感は観光地の土産屋の謎のアクセサリーとさして変わらないだろう。国税も、百個の4℃を捜査しようとは思わないだろう。
花や食べ物、ナマモノはダメだ。海外製品も偽物が多いし並行輸入品は換金しにくい。家電は場所をとるし、大きくて配送がめんどうだ。
そう、4℃は最強のマネロンアイテムなのだ。
プロの女は、仕入れた4℃を小出しにして売りさばくという。タンスの一角には4℃コーナーがあり、いくつもの小さな4℃が敷き詰められているそうだ。
1万円欲しいと思ったら、適当にジュエリーを鷲掴みにしメルカリで売りさばく。クリスマスに仕入れた4℃は少額ずつ換金されるのだ。
大きなトランザクションは課税対象になり国税に目をつけられてしまうし、少額分散することで毎月のキャッシュフローを安定させたいという狙いもあるだろう。
完全な計画犯罪である。
私のようなツウは4℃女をダサいとは思わない。むしろ、その裏にある壮大な物語に思いを馳せてしまう。
マネーロンダリング入門―国際金融詐欺からテロ資金まで (幻冬舎新書)
- 作者: 橘玲
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/11
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もちろん、この文章は冗談である。
外資系証券マンがオススメする、初学者が読むべき金融マンガ・経済小説!
現役証券マンの私がオススメしたい「これは面白い!」「勉強になった!」というマンガや小説をチョイスしました。分厚い専門書を読む前に、まずはスイスイ読める簡単な本から入ることをオススメします。
ちなみに、ナニワ金融道や闇金ウシジマくんなどは面白いけど自分の仕事にはあまり関係ないと思ったので除外しました。
金融マンの世界
巨大投資銀行
投資銀行を舞台にした群像劇。米系、欧州系、日系。転職あり、転勤あり。厳しい世界で常に相手を出し抜きながら生きる彼らは最高にクール。投資銀行のリアルを描いた最高の経済エンタメ。
プライベートバンカー
プライベートバンキングとは、スイスの銀行などを代表とする、富裕層向け金融サービスのこと。
金融商品・税務知識が必要とされる業務で、日本でもそのニーズが高まっています。法律や税務、そして金融を知っている人間が得する世界なんだなぁと痛感。
プロ・トレーダー
プロ・トレーダー マーケットで勝ち続ける16人の思考 と技術
- 作者: ティム・ブールキン,ニコラス・マンゴー,ジョン・ボリンジャー,森山文那生
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2016/04/28
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様々なトレーダーを紹介していて短編集みたいなもんかな…と思いリストに混ぜてみました。トレーダー志望者は必見でしょう!
金融の醍醐味がわかる名作
スコールの夜
タイトルの「スコール」に打たれて終わる小説。金融業界のドロドロを描きながらも、最後にはさわやかな読後感が残る。金融への希望が持てる良書。現役財務官僚が書いた本なので、ちゃんとした金融知識・業界知識が得られます。
マネーロンダリング
言わずもがな、名作小説。佐藤優に一番面白いと言わしめた経済小説。最初に紹介した「プライベートバンカー」のあとから読むのがオススメかも。
橘玲さんの作品は説明不要というか、全部必読かと。個人的には真山仁や高杉良よりも全然面白いです。
手軽に楽しめるマンガ・ラノベ
狼と香辛料
ワールドエンドエコノミカ
2作ともおすすめ!同著者による、経済ラノベ!ラノベと侮るなかれ、かなり本格的な内容になっております。
ラノベなど読まない人からするとちょっと読む気失せるかもしれませんが、後半からグイグイ面白くなってきます。
羽月莉音の帝国
女子高生が会社を経営するというラノベ。「革命部」というぶっとんだ部活は学園ものの王道、と思いきやIPOやらM&Aやら、ファイナンス施策をガンガン打ち出していく。思いっきり投資銀行業務の世界です。
女騎士、経理になる
女騎士、経理になる。 (1) 【電子限定カラー収録】 (バーズコミックス)
- 作者: 三ツ矢彰,Rootport
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
- 発売日: 2016/03/01
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簿記(アカウンティング)が勉強できるマンガ。でも、簿記の方法を解説するのではなく、その背景を教えてくれる作品です。
実際に複式簿記が生まれた中世ヨーロッパのような世界観で、簿記の歴史を学んでるみたい。
投資銀行青春白書
- 作者: 保田隆明
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2006/09/14
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ワタクシは学生時代にこの本を読んで金融業界に憧れました。今では古本しか手に入らないようですが、マジで超オススメ!一番イージーに外資系金融の世界を垣間見ることができる唯一の本です。
奥様はCEO
金融はちょっと関係ないかもしれないけど。日本のビジネスシーンのリアルを描いた作品はコレなんじゃないかと思います。
作者はインテリジェンスの創業メンバー!物書きの方ではないので、ストーリーよりも先にビジネスエッセンスありきで構成されています。
新卒に読ませたい。ラノベくらいサクサク読めるので、ここにリストアップしちゃいました。
忙しいビジネスマンの読書法
毎日毎日忙しい。本を読む暇がない。
早く帰れた日は、ビール飲んでテレビ見てだらだらしたい。本は買うが、読み切れずに積まれていく。
そんな人は多いんじゃないだろうか?かくいう僕も、完全にそういうタイプの人間だ。
でもいくつかのポイントを気にするようにしてからは勉強のやり方が変わった。今回はそれを紹介したい。
今すぐ必要なものはスイスイ勉強できる
先日、尊敬する先輩からある本を紹介された。再考・医療費適正化 -- 実証分析と理念に基づく政策案 という本だ。
個人的にはすごく興味があるのだが、なかなか読めずにいる。なぜなら、今すぐ必要ではないからだ。
逆に、業務上今すぐ知りたかった決済についての本はサクサク読むことができた。
ちなみにこの本はめっちゃ面白い。でも決済に興味ない人はほとんど読めないか、読むのが苦痛だろう。
つまり、必要性が読書スピードのカギになるということだ。
本を手に取るときは「面白いかどうか」ではなく「必要かどうか」と考えるようにすると、勉強の効率がアップする。
1時間以内にギブアップする
最悪なのが、読み始めたけどサッパリ頭に入ってこないままズルズル読み続けることだ。個人的にはKindleの積ん読がすごく多い。あれは負債だ。
さらに、1週間・1カ月かけて読破しても何も残らない。最悪だと思う。だから早めに見切りをつけることが大切だ。
そのために、下記のようなことを習慣にしよう。
- 勉強するなら紙の本
- 目次を読む
- 章のタイトルや見出しだけで読み飛ばす
- あとで読む箇所に付箋を貼る
- 勇気をもって読むのを諦める
- 読まないと決めたときも、後半のページをサラッと目を通す
- 読み続けるかどうか、1時間以内に判断する
専門書・技術書は読み物ではない
オライリーを読破して書棚に飾ることは一部のエンジニアの間ではステータスだ。
でも、あれは飾りではなく、道具だ。法律家にとっての六法全書のようなもの。
僕はエンジニアではないが、技術書をいくつか持っている。そこには、サーバー、ネットワーク、データベースについての非常にマニアックな知識が詰まっている。
でも一度も真正面から読んだことはない。
仕様書を書きながら、困ったときに「引く」だけだ。
同じように、金融や法律の本もそんなに読まない。流し読みして、置いておくだけ。困った時に開くのだ。